審査員コメント：
遥か百道の海岸を臨み太陽に向かって飛び立たんかのように疾走するスケートボード。躍動感と希望に溢れ、まさに福岡が持つポジティブなイメージを具現化してみせたアートといえる。 主題のわかりやすさとともに、画力の高さや作者の情熱が強く伝わってきて、選考当初から票を集めた秀作。今回応募群のなかの具象系アート代表格として順当に選出された感がある。 現在は福岡を離れて活動する作者。望郷の念で描ききったことがこれだけの力作を生んだといえる一方、目指すべき福岡の未来が依然として百道地区にあるかのような印象には評価が分かれた。ただ、福岡に対する愛情を強く感じる気迫こもった作品であることには異論を挿む余地がない。

武永 茂久
コミュニケーションデザイナー