止められない自傷行為…自傷行為をしてしまう心理と改善法

自傷行為とは?どうしてしてしまうの?

例えば自分の手首をカッターで切ったり、タバコの火を自分の腕に押し付けて焼いたり、髪の毛を大量に抜いたりと言ったように、大切な体を自分自身の手で傷付けてしまうことが止められない人たちがいます。
そのような行為を自傷行為と言うのですが、その人たちはなぜ痛みを伴うような行為をしてしまうのでしょうか。

精神的に苦しい状態から解放されるため

その理由としては、精神的に苦しい状態から解放されるためと言うものがまず考えられます。
自傷行為をすることによって、一時的ではあるものの、精神的に楽になれると言う人が多いのです。またそれ以外の自傷行為の理由としては、体を傷付けることで自分を罰するため、周囲の気を引くためと言ったものも考えられます。

自傷行為のメカニズム

自傷行為の主な理由が苦しい精神状態から脱却するためだとすると、なぜ自分の体を傷付けることがそれにつながるのかが問題になります。そのメカニズムはどうなっているのでしょうか。
体が傷付けられると、その痛みを和らげる働きを持つ物質が脳内で分泌されます。

精神を落ちつかせる脳内物質の分泌

その脳内物質はβエンドルフィンと言う、脳内麻薬とも呼ばれるものです。βエンドルフィンが脳内で分泌されると、麻薬を使用した時のように幸福感を感じるのです。またβエンドルフィンが分泌された後には、それきを抑制するためにセロトニンと言う、精神を落ち着かせる働きがある脳内物質も分泌されます。
このように、自分の体を傷付けるとそれに応じて脳内物質の分泌が行われると言うのが、自傷行為の主なメカニズムとなっています。

不満の根本的な解決にはならない

自傷行為によって一時的に精神状態が良くなったとしても、それが根本的な解決になるわけではないことは、多くの人が理解しているでしょう。
また自分の体に残った傷跡を見て、このまま自傷行為を続けてはいけないと思う場合もあります。しかし、自傷行為は簡単に止めることができないのも事実なのです。

自傷行為がやめられない原因

その原因としては、脳内物質の分泌による幸福感や安心感を忘れることができず、辛い気持ちになった時にまたそれを味わいたくなるという心理が考えられます。
自傷行為を繰り返していてはいけないと理解はしていても、それによって得られる効果にまた頼りたくなってしまうのです。また人によっては、自傷効果によって痛みを感じることで、生きている実感が得られるために止められないと言う人もいます。

自傷行為を止めるための方法

自傷行為を止めるためには、自分を傷つけるために使う道具を身近に置かないようにすることがまず考えられます。物理的に自分を傷付つけにくい環境を作るのです。
自分を精神的に追い詰めている原因を特定して、それから距離を置くようにすると言う方法も考えられます。例えば、家族との関係が原因なら家を出たり、仕事上の人間関係が原因なら転職したりと言ったようにです。

辛さを分かち合う方法

孤独感を克服して気持ちを楽にできるように、自分と同じような悩みを抱えている仲間を見つけて、その辛さを分かち合うと言う方法もあります。
もし自傷行為をしそうになったら、それを傷付けるよりも軽い行為に切り替えるようにしてみるのもいいでしょう。例えば手首を切る代わりに輪ゴムで痛みを与えたり、氷を当てて冷たさを感じると言ったようにです。

医療機関の診察は必要?

自傷行為が止められない場合には、心療内科などの医療機関の診察が必要なのでしょうか。
結論から言うと、必要だとは言えないまでも、診察を受ける方が望ましいでしょう。
自傷行為の原因を自分で理解し、自力でそれを解決できるようなら診察を受けなくても止められる可能性がありますが、その対処法は簡単に出来るとは限りません。

自分では気づくことのできないことまで気づく

医療機関で専門家の診察を受けることにより、自分では気付けなかった心理状態が浮かび上がって来たり、自分に対する評価を改めることができたりして、自傷行為を止められることが期待できます。
また自傷行為が止められない人の中には、それだけではなく摂食障害にも悩まされていたり、うつ病や統合失調症など心の病気を抱えている人も少なくありません。
そのような場合には、できるだけ早く診察を受けに行く方が良いでしょう。

よくある疑問

自傷行為についてのよくある疑問としては、自殺とはどう違うのかというものがあります。
その大きな違いは目的にあって、自殺は命を自ら放棄することにより、永久に辛い状況から逃げ出すために行われると考えられます。
それとは異なり自傷行為は、一時的でも辛い状況から脱することにより、人生から逃げ出さずに生きて行くために行われる場合が多いです。

自傷行為はそもそもやめるべきこと?

また、そもそも精神的に楽になれるのであれば、自傷行為を止めなくてもいいのではないかと言う疑問もよくあります。
この点は難しい問題ではあるのですが、傷が体に増え続けると、それを目にして自分自身が嫌になったり、周囲から好奇の目を向けられたりして状況が悪化する恐れがあるため、止める方が望ましいのではないでしょうか。
自傷行為を続けていると脳内物質の分泌効果に慣れてきてしまい、より大きな刺激を求めるようになる恐れがあるので、やはり止めた方が良いと言えるでしょう。

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